約九年勤めた会社を辞めて、来年から新しい仕事をする。暇ができたので思い切り海外旅行でもするかと思いきや、最近はただのんびりと過ごしている。スターウォーズの過去の映画を観たり、部屋を掃除したり。チューバッカはやっぱり可愛いですね。こういう時間が必要だったのだと思う。
二十代半ばになるまで自分はいくらでも仕事を詰め込めると思っていたけれど、次第にそうでもないことがわかり、今では何もしない時間を確保することが良い生活をするうえでの重要事項になっている。年齢のせいかもしれないし性格もあるのかもしれない。とにかく私はぼーっとするのが好きだし、必要なのだ。
それがわかっていてもうまくいかないときが今年はあった。新しい仕事について考える時期はちょうど人間関係や自分が今後どう生きていきたいか考える時期でもあったので常に悶々としていた。寝る前まで考え始めると案の定眠れなくなったし、きちんとリフレッシュしないと身体がもたないだろうと思った。そう、何もしない時間を作ったとしてもモヤモヤしていたら意味がないのだ。良いリフレッシュ方法を作って生活に組み込まなければならない。それもいつでもできて、スッキリできて、気持ちよく眠れるようなものが望ましい。
インターネットをしていると情報に刺激されて頭は疲れてしまうし、野球を観るのは大好きだけれど選手が怪我をすると酷く落ち込む。料理や運動はとても良いリフレッシュだけれど、いつもできるというわけではない。
そこで私は冬の始まりにユザワヤへ行き、毛糸をどっさり買い込んで編み物を始めた。小学生の頃に祖母から教わり、最後に何か編んだのは大学生のときだ。編み物なんてやっても何もならないかも・・・と思ったけれど私の勘は見事に当たり、ぼーっとしたいときはただ編み棒を動かして頭をからっぽにした。天気が悪くても体調がそこまで良くなくても、編み棒を動かすのは難しいことではない。
そういうわけで私の生活にまた余白を作るための小技が生まれた。まあ、編み物もあまり熱中しすぎるとついつい夜更かししていまうのだけれど。