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球場グルメ模様

先日神宮球場に行ってつくづく思ったのだけれど、球場で売っている食べ物は脂っこいものが多い。唐揚げ、ポテトフライ、カレーにカツ丼・・・。選手プロデュースのメニューも、とにかく肉が多い。まあ、野菜のスムージーをプロデュースする野球選手が出てきてもちょっと想像がつかないけど。

球場といえばビールだから、自然とビールに合うものが揃う。最初はそういうものだと思っていたけれど、これがしんどいときもある。年齢がどうとか言うつもりはないけれど、普段人並みに健康に気を使った食事をしていると球場グルメはいささか重たい。神宮球場には水明亭という、そばやうどんを売る店もあるのだけれど、これだけだとちょっと物足りないので結局色々買ってしまう。わがままですみません。

「そもそも球場で買うとビールも食事も高くつくし、コンビニで好きなものを買って持ち込めば?」という人もいると思う。それは100%正しい意見である。ビールは一杯750円。神宮球場の名物唐揚げ「じんカラ」は5個入で600円。もちろんそれだけでは足りないので、他にも買い足したりしているとわりと良い金額になる。近場の居酒屋で売り出している焼きそばや枝豆を買ったほうがずっと安上がりなのだけれど、球場にお金を落としたいと思うとそうもいかない。この「球場にお金を落としたい」という気持ちは、世におけるオタクの課金行為に近いと思う。これはお布施なのだ。神宮だけに。

話をもとに戻す。ビールを何杯か頼み、からあげやら何やら食べて、しっかり応援し終えると、座っていただけなのにお腹が空いてくるから怖い。で、ここで「シメ」がほしくなるのだけれど、試合が終わると売店は大抵閉まっていて(しかもこの時期は6回終了時に飲食の販売が終了してしまう)近場でなにか温かいものでもと思っても、居酒屋しかない。立ち食い蕎麦やお粥屋があったら案外繁盛するんじゃないだろうかと、毎回思う。

ちなみに全ての球場がすべからく脂っこいものばかり売っているかというと、決してそうではない。西武ドームには埼玉の特産品「狭山茶」をもとにつくったお茶漬けが売られていて、これがかなり美味しい。さっぱりしたお茶と具材の塩気が絶妙にマッチしている。西武ドームはドームといいつつ、ドーム型の屋根がくっついているような球場なので、夏は換気するために巨大な扇風機がぶんぶんと回る独特な環境である。そのせいで暑いんだか寒いんだか…と体がもやもやするときがある。そんな中で食べるお茶漬けは格別である。あとは横浜スタジアムのみかん氷も美味しい。さっぱりした食べ物のレパートリーが多いと、観戦も楽しい。お酒が飲める人ばかりがくるわけでもないし、もうちょっと色々なものをおいてもいいんじゃないだろうか。

ここまで書いておいてすべてをひっくり返すようなことを言うけれど、私が神宮球場で欠かさず食べているのはたこ焼きである。そう、どこでも買えるあのたこ焼き。お祭り気分になれるのでつい買ってしまう。でも、もしお茶漬けが販売されるようになったら、きっと毎回お茶漬けを買ってしまうとだろう。ただし東京は別にお茶が名物なわけでもないから、ここはつば九郎の「鳥」にかけて鶏だしのお粥を販売してほしいところである。

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